株で絶対に負けない方法は「株をやらないこと」です。
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今日の建玉 | 枚数 | 約定単価 | 約定日時 | |
アドバンテスト(信) | 100 | 1260 | 後中 | |
スクエニHD(信) | 100 | 1689 | 後中 | |
今日の決済 | 枚数 | 約定単価 | 約定日時 | 損益 |
なし | ||||
現在のポジション | 枚数 | 含み損益 | ||
サンマルクHD | 100 | -12900 | ||
住友ベークライト | 1000 | -34000 | ||
ラウンドワン | 100 | -5400 | ||
メガチップス | 300 | -4800 | ||
クレディセゾン | 100 | -4100 | ||
Dena(売) | 100 | 24214 | ||
アドバンテスト(信) | 100 | -100 | ||
トヨタ自動者(信) | 100 | -9803 | ||
スクエニHD(信) | 100 | -900 | ||
合計 | -47789 | |||
現在資産 | 1520615 | |||
前日資産 | 1540115 | |||
前日比 | -19500 |
誰でも経験があると思うんだけど、子供の頃ってさ
好きな子と話ができた日は一日幸せだったと思うんだよ
オレ結構好きな子はいじめるタイプだったからさ
何かにつけてちょっかいかけては話すチャンスを探してたんだよな
靴隠したり、ノートにいたずら書きしてたりしてたよ
まぁ当時の子は、好きだからいじめられてる、なんてこと知らないからさ
大抵嫌われてたんだよな、オレ
「九電君はなんでそんなことするの!」と終わりの会でよく話題にされてた
でもそれくらいじゃめげないからまた次の日も次の日も同じことをやるわけだ
オレが好きになった子はクラスでも人気者だったから、次第にクラスの空気が悪くなっていくんだ
「もう話しかけないで!」って言われたときはさすがに凹んだよ
世界が音を立てて崩れていくような感覚だった
家に帰ってゲームしてても、そのことが頭から離れていかなかった
毎日学校行くのも嫌になってきてさ
なんでもっとうまくやれなかったんだろう、って毎日後悔してたんだ
未来にいいことなんか何もないんだろうな、と思った
オレの中の世界は確かにそこで一度終わっていたんだ
小学校の同窓会に行ったとき、その子はすでに結婚しててさ
「ああ、そんなこともあったねww」って笑ってるんだよ
相手も大人になって、好きな子をいじめる人もいる、ってことがわかったのかもしれない
「特に気にしてもいないし、むしろあのときは悪く言ってごめんね」とか言ってた
あの頃のオレは嫌われムードで、終わりの会では悪い意味で主役になってたのにさ
今となってはそんなことは過去のことで、誰も怒ってないし、恨んでないし、和気藹々としてたんだ
まぁそんなものなんだよな
当時は世界が終わるくらい大変なことでも、後になってみれば大したことなかったりする
あのときのオレはなんであんなことで悩んでいたんだろう、と思うこともよくある
中学、高校、社会人と進むにつれて、オレの悩みも変わっていった
友達関係とか将来のことか勉強のこととかで悩んだこともあったかもしれない
でも今から思い返すと大抵なんでもないようなことばっかりだ
今のオレが子供の頃のオレにアドバイスできるとしたら「将来はもっと大変なことが悩みになるぞ」と言ってやりたいよ
そんなことで全身全霊で悩める自分が小さく見えるよ
可愛かったよなぁ、オレ……
仕事に就いたばっかりの頃は、人生の中でも割と悩んだ時期だったと思う
オレは今の職場だと比較的若いうちに社員になったからさ
キャリアがオレより長くて、年も一回りぐらい離れているバイトの人ってのが結構いるんだよ
立場上オレのほうが上ってことになるんだが、当然オレはそんなこと思えない
扱いの違いはあれど、周りの人はほとんど全員が先輩だし、教えてもらうことも多い
「期待に応えなきゃいけない」とか「もっとしっかりしないと」とか、まぁ思うわけだよ
周りはオレの失敗を許してくれるけど「このままじゃダメだ」と毎日思ってた
どこでもそうだと思うけど、バイトと社員の違いは将来性にあると思うんだ
どれだけ仕事ができてもバイトは指示を聞いてその通りにやるだけの扱いだ
若いうちにできていることが年をとってできなくなったら、自然といなくなっていく
雇う側も働く側もそういうつもりで仕事をしているのが普通なんだ
でも社員は、将来部下を指導する立場になって、チームを引っ張っていかなきゃならない
最初のうちは当然何もできないが、ゆくゆくは今上に立っている人のようにやっていかなければならない
キャリアで見たら、長くやっているバイトのほうが社員より優秀ということもあるだろう
でも会社はそんなバイトの人より社員に給料を多く払う
これは今の働きに対価を与えているというより、将来に対する投資なんだよな
今はダメなオレが将来大きな戦力になることを期待している
失敗を繰り返すうちに知識と経験を得て、何年か後に立派になっていることを期待しているんだ
だからバイトと同じ仕事をしていても、同じじゃダメなんだよな
作業をする日でも作業をしているだけじゃダメで、もし自分が上の立場になったらこうしようとか、こうするほうが効率がいいから提案してみようとか、そういう一つ上のランクを見ながらしなければならない
まぁオレはキャリア組ではないから、そこまでやれと言われているわけじゃないが、漠然とそういうもんなんだよな、と思いながら仕事をしていた
周りの期待に応えられているかは別にして、何を期待されているのかはわかっているつもりでいたんだ
株を始めて以来、オレの気持ちは大きく変わった
時給で見たら1000円ぐらいのオレの給料が、ものの数秒数分で動く株の世界
金のためにしている仕事より、好き勝手に動かしている株のほうがオレの資産に大きく影響を与えていたんだ
なんか、仕事って何のためにするんだろうと思った
金を稼ぐために、あんなに必死になっていることがバカらしく思えてきたんだ
別に儲かっていたわけじゃないし、株でうまくやって仕事を辞めて、と考えているわけじゃなかった
でもそれまでのオレの金銭感覚ってのは「仕事でこれくらいやってこれくらいもらえる」だとか「これくらいの価値のものを手に入れるためにはこれくらい必要」だとか、まぁ一般的なものだったわけだよ
1000円稼ぐ苦労は知っているつもりだったし、1000円使うとどれくらいのものが望めるのかも知っていた
株は、そんなオレの常識をいとも簡単に覆した
適当に買った株が暴騰して一日で10000利益だとか、様々に分析して買った株が暴落して突然-何万だとかを味わった
もはや仕事は金を稼ぐためにやっているなんて感覚は消え去った
生活のために仕事をしなければならない、というのはあるが、少なくともオレにとっての1000円の価値は大きく変わってしまった
悩みの中心は仕事から株へと移り、株の上下で一喜一憂する毎日を送った
仕事でどうしたなんてことは半分どうでもよくなり「株で利益が出てさえいればそれでいい」という毎日に変わった
来る日も来る日も株、株、株
それまで神様なんて信じてもいなかったオレがお守りを買い、祭壇を作り、毎日毎日祈りを捧げた
株神様頼みます、株神様頼みます、と
まぁ冷静になって考えてみたら、今必死になっている仕事や株も、遠い将来から見たら何でもないようなことなのかもしれない
小学校のときの黒歴史のように、時間が経てば気持ちも変わるのかもしれない
でも渦中にいる今はそんなこと思えない
下落相場の中にいるとき、いずれ戻すであろうことはわかっていても、売ってしまいたくなるのと同じような心境だ
毎日毎日損を出していたら、もうこのままダメなんじゃないか、日本は終わるんじゃないかと思ってしまうわけだ
でもな……
今のオレは落ち着いている
とてもとても落ち着いている
仕事や株なんかより、もっと大切な人生のお仕事があるからだ
そのための準備をしている今、他のことは大して気にならない
小さな悩みはより大きな悩みの出現とともに消えうせるものだ
オレは小学校時代の恋愛より将来のことが大切だったし、遠い将来のことより今現在の仕事が大切だったし、普通の給料の仕事より大きく資産を動かす株のことが大切だった
今のオレはそんなものよりもっと大切なことに気がついたんだ
思考回路を全て埋めてしまうぐらい大切だと思っていた様々な問題より、もっと大切なことに気がついたんだ
だから落ち着いている
今日、自販機で買おうと思ったいつもの煙草が売り切れてて「ついてないなぁ」と思った
今日一日の中で一番感じた不幸なことは、いつものマイセンが売り切れていたことだった
はははっ、ついてないや
今日は本当についてなかった……
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